リハビリテーション科

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リハビリテーション科のご紹介

 テレビやラジオ等をはじめ、毎日どこかでリハビリという言葉を耳にすると思います。それに伴いリハビリテーションの重要性・期待感も高まってきています。当院では乳幼児(小児リハビリ)から高齢者、スポーツ関連まで幅広くリハビリテーションを行う体制を整えており、地域医療機関とも連携しながら急性期・回復期・維持期・在宅(訪問)まで切れ目ない治療を提供しています。

患者様にインフォームドコンセント(説明と同意)を行い、科学的根拠と高い技術で一人一人に合わせたリハビリテーションを提供することが当院の基本方針です。また専門性を生かした福祉用具の選定や、自宅訪問も含めた住宅改修相談等にも対応させていただいています。
 当院では、様々なスキルを持つ医療スタッフが連携し、協働しながらチーム医療を実践しています。多職種間でコミュニケーションを取りながら、患者様・ご家族様とともに治療を進めてまいります。

骨盤周囲へのアプローチ(腰仙関節・仙腸関節治療など)
関節内運動を考慮した関節可動域運動
杖・装具等の福祉用具を用いた歩行練習
自転車エルゴメーターを用いた筋力強化、心肺機能の向上

理学療法

理学療法とは病気・ケガ・高齢・障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動・温熱・電気・水・光線などの物理的手段(運動療法・物理療法等)を用いて行われる治療法です。
 
①運動療法
 運動療法とは、身体運動により障害や疾患の治療や予防を行う治療法です。近年、生活習慣病と呼ばれる糖尿病・高血圧・脂質異常症・虚血性心疾患等の発生の重要な要因として運動不足が明らかになってきており、運動療法の重要性が高まっています。
 具体的には、関節可動域・筋力・持久力の維持・増大、協調運動(神経系)の改善、全身の生理学的機能(心肺機能)の維持・増強を図ることが目的となります。

②物理療法

物理的エネルギー(熱・水・光・電気・徒手)を用いて、疼痛緩和・循環改善・リラクセーションを目的に行う治療法です。温熱療法・水治療法・光線療法・電気療法・マッサージに分類されています。

超音波治療器〜炎症の治癒促進、癒着改善、疼痛軽減、血流改善
干渉電流型低周波治療器〜電気刺激による筋肉の収縮・弛緩、疼痛軽減、血流改善
頸椎・腰椎牽引〜神経根の除圧、軟部組織の伸長・マッサージ効果
ハバード浴〜褥瘡予防、血流改善、浮力を用いた運動補助

作業療法

作業療法は人々の健康と幸福を促進するために、医療・保健・福祉・教育・職業などの領域で行われる作業に焦点を当てた治療・指導・援助です。

身体・精神・発達・高齢期の障害などにより、日々の作業に困難が生じている方を対象とし、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、急用など人が営む生活行為とそれを行うのに必要な心身の活動を利用することにより、応用的動作及び社会的適応能力を改善することを目的としています。
 当院の作業療法で行う主なリハビリ内容は、

     手指の巧緻動作練習

     日常の生活動作の練習(食事・排泄・更衣・整容・入浴)

     家事動作の練習(調理・掃除・洗濯等)

     福祉用具や自助具の選定・使用練習

余暇活動や役割の再獲得に対する支援 などです。

手指の巧緻動作練習〜指先を使う細かな物品を使用して練習します。つまむ、めくる、結ぶなど指先特有の細かな動きの改善を目指します。
福祉用具や自助具の選定・使用練習〜その方に合った用具を選定して練習します。
余暇活動や役割の再獲得に対する支援〜余暇活動や趣味、仕事で必要となる活動の練習を行います。その方が取り組みたいこと、生活上必要なことを聞き取りながら進めていきます。
低周波治療器を使用した電気刺激療法〜電気刺激により筋肉を刺激することで動きの改善を促します。

言語聴覚療法

 言語聴覚療法とは、脳卒中やパーキンソン病、舌癌の術後などで、失語(言葉が出てこない、理解できない)、高次脳機能障害(集中できない、覚えられない、物事を計画してうまく進めることができない)、構音障害(うまく発音できない、口や舌が動きにくい)、摂食嚥下障害(食べたり飲んだりすることがうまくできない、すぐにむせてしまう)といった障害を持った方に、言語聴覚士による検査・評価を行なった後、機能回復のための訓練を行うものです。
 私たちは、コミュニケーションに問題を持つ方や、食事をとることに問題がある方に対して、入院直後よりリスク管理に配慮しながら、早期から介入し、相談・評価・訓練などの支援を行っています。また、急性期だけでなく回復期病棟、療養病棟においても医師、看護師、理学療法士、作業療法士など多職種と連携し、患者様の一日でも早い回復を目指して支援しています。

 退院後も必要に応じて、外来でのリハビリや訪問リハビリを行い、急性期から回復期、維持期まで状態に応じた切れ目のないリハビリテーションを提供する体制を整えています。

 私たちは、個々の患者様に最も適したコミュニケーションのあり方を追求し、その方に合った食事スタイルを提案し、患者様に寄り添っていきます。

失語症訓練〜言葉が出てこない、理解できないといった症状の方に、それぞれの症状に応じたリハビリを実施いたします。
高次脳機能訓練〜記憶や注意などの高次脳機能について、個々の症状に応じたリハビリを実施します。
構音訓練〜唇や舌が動きにくく、発話の誤りや呂律が回らないなどの症状に対して、リハビリを実施します。
摂食嚥下訓練〜口や下の運動、飲み込みの練習、食べやすい食事の設定などを行います。写真は、喉の感覚を高め、飲み込みを促進する機器です。この機器を用いた訓練により、脳卒中になられた方の摂食嚥下機能の回復を目指します。

小児リハビリ

理学療法(PT)
運動発達の遅れや脳性麻痺等の小児麻痺・染色体等の遺伝疾患の方を対象に運動能力の獲得向上を目的に運動療法を実施します。

作業療法(OT)
運動発達の遅れや脳性麻痺等の小児麻痺・染色体等の遺伝疾患の方を対象に「作業活動」を通じて動作能力(運動・認知・感覚等)の発達を支援し、環境を整える働きかけも行います。

ご利用案内

※初回診察は予約制紹介状が必要です。

※リハビリテーションも予約制です。

月~金曜日 830分~19

土曜日    830分~12

スタッフは理学療法士2名・作業療法士1名となっています。

 ◆詳しくは病院受付(0737-52-6188)

 (小児リハビリ担当)までお電話下さい。

回復期リハビリテーション病棟のご紹介

 回復期リハビリテーション病棟とは、脳血管障害や運動器(骨折、手術後)の患者様に対して自宅復帰・生活の質の向上・寝たきり防止を目的に集中的なリハビリテーションを実施する病棟です。また、生活のリズムに近い環境で過ごしていただくため、入院生活全般がリハビリテーションとなってきます。

 リハビリテーションとは、目標を明確に定め治療チーム(医師・看護師・社会福祉士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が患者様・ご家族様と協力して治療計画を立案し、365日リハビリテーションを実施します。そのため合同カンファレンスを開催し治療方針・住宅改修・介護保険制度サービスの利用などについて検討します。当院では地域住民の方々に満足と喜びを与える医療サービスを提供し、地域医療に貢献できる回復期病棟を目指します。

回復期リハビリテーションの流れ

・入棟当日

身体機能・日常生活機能の評価や病前のADL(生活)の確認をします。家族様に対しても病前のADLや家屋構造などを確認させていただきます。

 

・入棟時カンファレンス

病棟チーム(医師・看護師・社会福祉士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が、患者様の情報共有や動作獲得に向けての短期目標・退院に向けての長期目標を設定し実施します。

 

・リハビリテーションの実施

医師の指示やクリニカルパス(病気の治癒過程のマニュアル)に則り、患者様の状態や体調を考慮しながら、目標に向けてリハビリテーションを実施します。リハビリテーションとしては、セラピスト同士で連携しながら機能獲得に向け機能練習・基本的動作練習・日常生活動作練習等を実施します。

 

・定期カンファレンス

病棟チームが病状の変動やリハビリテーションの進行状況に応じて定期的に実施し、情報共有しています。リハビリテーションの進行状況により院内のADL・短期目標の見直し、自宅や施設等退院先を検討します。


・担当者会議

病棟チームやご家族様・ケアマネジャー・福祉用具や住宅改修の業者で院後患者様が自宅で暮らすにあたり必要なことを検討します。

 

・退院時カンファレンス

病棟チームが患者様の退院後の生活・リハビリテーションの通院予定について検討します。

1日の流れ

6:00 起床、排泄、洗顔
7:30 朝食、口腔ケア
8:30 リハビリテーション、排泄、更衣
11:30 昼食、口腔ケア
13:00 リハビリテーション、排泄
15:00 レクリエーション(体操)
15:30 リハビリテーション、排泄、更衣
18:00 夕食、口腔ケア
20:00 排泄
21:00 就寝

 


対象疾患及び算定上限日数

対象疾患 入院可能期間
脳血管障害、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後もしくは手術後の状態、義肢装具訓練を要する状態 150日以内
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頸髄損傷及び頭部外傷を含む多部位外傷の場合 180日以内
大腿骨・骨盤・脊椎・股関節・膝関節または二肢以上の骨折の発症もしくは手術後 90日以内
外科手術または肺炎等の治療時の安静による廃用症候群 90日以内
大腿骨・骨盤・脊椎・股関節・膝関節の神経・筋・靭帯損傷後 60日以内
股関節・膝関節の置換術後の状態 90日以内
急性心筋梗塞、狭心症発作その他急性発症した心大血管疾患または手術後 90日以内
回復期病棟リハビリテーションコーナー
回復期病棟リハビリテーションコーナー
回復期病棟病室
食堂兼デイルーム

訪問リハビリテーションのご案内

リハビリを受けたいけど通院が難しい・・・

 リハビリを受けたいけど、運転できなかったり、家族の送迎が難しかったり、トイレの回数が多くて外出が大変などでリハビリに通うことをあきらめている方も多いのではないかと思います。

 当院では、療法士が利用者の方のご自宅に訪問し、リハビリテーションの提供を行っています(有田郡市では数少ない病院からの訪問リハビリです)。

地域で自分らしく生活するための練習やアドバイスを行い、身の回り動作の自立、外出などによる生活空間の拡大に向けたサポートをいたします。また、住宅環境や福祉用具の調整のほか、ご家族をはじめとする介護者の方に負担の少ない介助方法を提案・指導いたします。

 現在、理学療法士(PT)3名・言語聴覚士(ST)2名で訪問リハビリを行っています。呼吸療法認定士・糖尿病療養指導士・住環境福祉コーディネーター等の有資格者もいます。

言語聴覚士の訪問も行っています

●飲み込みが悪い・・・

●うまく話せない・・・

●正しく認識や行動することが難しい(高次脳機能障害)

退院・退所が決まったけど家での動作に不安がある

●腰や膝が痛いけどリハビリに通えない。

●庭に出てみたい、近所を歩きたい

などのお悩みをお持ちでしたら一度ご相談ください。

訪問リハビリ開始までの流れ

①ケアマネージャーに相談
 担当ケアマネージャーがいない方やわからない方はお気軽にご相談ください。
②打ち合わせ
 
担当ケアマネジャーさんから連絡が入り、回数や時間・診察の打ち合わせを行います。
③診察
 当院で診察を受けて頂き、医師より訪問リハビリの指示を受けます。
④事前訪問
 利用者様宅に伺い、重要事項や訪問リハビリの説明を行い、契約手続きを行います。
⑤訪問リハビリ開始

ご利用案内

営業日・時間(祝日も極力対応しています

月曜日~金曜日(830分~1715分)

介護認定を受けていなくても、医療保険でも訪問に行ける場合があります。保険のことやご利用料金につきましては、介護保険利用や医療保険の利用などで金額が異なりますので、詳細はお問い合わせください。旧清水町や由良町ぐらいでも行ける場合もあるので、まずはご相談ください。

 
【お問い合わせ】 
電話番号 0737-52-6188

FAX 0737-53-1589

西岡病院 訪問リハビリ担当   

理学療法士:和田康孝、中谷聖史

言語聴覚士の訪問も行なっています。
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